5類移行後のコロナ関係の加算について

【わかりやすい加算解説シリーズ】
5類移行後のコロナ関係の加算について

今日のテーマは・・5月8日より、新型コロナウイルス感染症患者が、5類感染症に移行が決まりました。そのため、薬局の診療報酬の取り決めが変わることが発表されています。

原文を噛み砕いて、わかりやすくまとめてみましたので、ご確認ください。

代表コンサルタントの鈴木そほうです
代表コンサルタント、薬剤師の鈴木素邦(そほう)です。

① 新型コロナウイルス感染症患者への「在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料算定の特例」

在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料は、今まで通り「継続」して加算が取れます。

内容
算定可能な処方箋・新型コロナウイルス感染者患者宅で服薬指導
(処方箋にCoV自宅、CoV宿泊)と書いてあるもの。0410対応はNG
・(特例)高齢者施設等(医師や薬剤師配置義務のあるところ含む
・コロナウイルス感染症対策の治療薬だけでなく、通院ができないため継続服用中の治療薬の処方箋でも算定できる。
補足・(特例)居宅療養の契約はなくてもOK
・義務ではないが、処方元に報告書を送ることが望ましい。
点数・対面指導:500点在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料1  
・情報通信機器(電話でもOK)指導:200点在宅患者緊急訪問薬剤管理指導料2
・服薬管理指導料に係る加算を算定OK
(ハイリスク薬加算(10点)、麻薬管理指導加算(22点)、乳幼児服薬指導加算(12点)、吸入薬指導加算などの算定は条件を満たせばOK)
・(特例)医療機関からの要請があれば、服薬情報等提供料1(30点)は、月1回以上算定可能。

② 外来時にコロナウイルス感染症治療薬の服薬管理指導料

内容
やること新型コロナウイルス感染症治療薬を交付する際に、薬の説明をしっかり行い残薬のチェック等もフルセットで対応すると、服薬管理指導料は2倍算定できる。
点数新設)服薬管理指導料の「1」118 点又は「2」90 点を算定

③ 0410対応は、令和5年7月 31 日をもって終了となる。

電話での0410対応の期限が設けられることになりました。それ以降は、映像通話で繋げなければならないオンラインの服薬指導の基準の流れとなります。

④ 新型コロナ感染症を取り巻く「公費」の取り扱いについて

5月7日までと、5月8日以降でルールが変わりますのでご注意ください。
特に、ややこしいところは、「月頭スタートではなく、5月8日に切り替え」となります。

5月7日まで5月8日以後〜2024年9月末までの措置
全て公費
・新型コロナウイルス感染症治療薬
・感染症の諸症状緩和薬(解熱薬等)
・処方する際の手技料等
・新型コロナウイルス感染症治療薬の薬剤費のみの公費。
対象薬
ラゲブリオ、パキロビッド、ゾコーバ、べクルリー、ゼビュディ、ロナプリーブ、エバシェルド
 
参考)解熱薬等はNG。
 
上記以外の医療費については、他の疾病との公平性を踏まえて、自己負担分の公費支援は位置づけの変更により終了する。
 
・当該薬剤を処方する際の手技料等は支援対象には含まれない。
(服薬管理指導料)は2倍の「1」118 点又は「2」90 点を算定となる。

公費の取扱注意に関しては、患者さんにしっかりと説明できるように掲示しておくことでクレーム対策になると思います。
「新型コロナウイルス感染症の感 染症法上の位置づけの変更に伴う医療提供体制及び公費支援の見直し等について(情報提供)」令和5年3月10日厚生労働省


⑤ 公費番号が変わる

④の変更に伴い、5月8日より公費番号も変わります。公費番号は都道府県により異なります。

【厚生労働省】新型コロナウイルス感染症の感染症法上の位置づけの変更に伴う 公費支援の費用の請求に関する診療報酬明細書の記載等について(保医発0320第1号令和5年3 月20日)

P47―49 の一覧表の都道府県毎の「治療薬」の公費番号となります
東京都ならば、「28132801」となります。

まとめ

加算解説

以上、①〜⑤となります。簡単ですが、要点をまとめてみました。かなり砕いた表現で書いていますので、原文の通知確認もされることをお勧めします。

弊社では、薬局専門の経営戦略や運営のお手伝いなど薬局経営サポートを行っています。
薬局で解決できない時には、無料相談を承っていますので、お気軽にご連絡頂ければ幸いです。

執筆者

代表コンサルタント
YouTube

有限会社クラヤ代表取締役
クラヤコンサルティング代表
薬剤師・経営学修士(MBA)
鈴木 素邦

薬局の実務、組織活性化の実務経験を活かした薬局コンサルタント。
経営戦略人事組織採用サポート)、店舗開発、運営まで幅広く、会社の状況に合わせたオーダーメイドのご提案をしています。

| ニュース・よくある質問一覧へもどる |