令和5年1月26日 電子処方箋スタート!!

代表コンサルタント・薬剤師の鈴木素邦です。電子処方箋がいよいよ、1月26日にスタートします。

今日は、電子処方箋の先行モデルから見えてきたことを報告しますね。

電子処方箋の全体像を捉えたい方は、過去ブログ(わかりやすい電子処方箋)もご参考にしてください。

新しいことが始まる時には、期待と不安が多く出てくるものですが、少しずつ慣れていきましょう。

電子処方箋モデル事業について

全国4地域で電子処方箋の先行モデル事業が行われました。厚生労働省によりますと、全国4地域で32施設(その内、薬局は、25件)が参加し、処方箋データ73,088件を母数としています。

重複投与等

興味深い数値になっているのは、重複投与等チェックの実施件数です。薬局では、41,710件の中で3,424件が重複投与等で検知されています。

重複投与等の抑制に大きな力を発揮できる仕組みになっています。

導入後の医療従事者の声

利用した医療従事者の声が紹介されています。

●大枠、仕事内容にほとんど変化ありませんでした。重複チェック、ハンコの押印の手間が削減、入力の迅速がプラスされ有意義な面が多いです。

●使用するパソコンが電子処方箋に対応してさえいれば、これまでの操作方法や画面とほとんど変わらない。

●重複チェックや治療状況が見えるようになり、服薬指導においても患者さんのアドヒアランスに良い影響がある。

ポジティブな意見が多いようです。特に、紙処方箋とほとんど変わらず使いやすいとの声が多いようですね。

患者さんの声

患者さんは電子処方箋に変わることをどう思っているのでしょうか。

●電子処方箋になったが、特に問題はなかった。スムーズに薬をもらえた。(60代患者)

●お薬手帳に記載されていない薬まで把握してもらえるのは良いと思った。

●病院と薬局が投薬履歴を確認できる仕組みに安心感がある。

患者さんの記憶だけに頼らない仕組みができて、医療安全の度合いが高まったと認識されているようです。

電子処方箋で出てきた課題点

実際に運用してみて、課題がいくつか報告されています。課題と対策をご確認ください。

●受付のレセプトと調剤室が距離があり、処方内容の確認が困難であった。

対策)レセプトに取り込まれたデータを印刷し、調剤室に持ち込み調剤した。

●マイナンバーカードや電子処方箋について患者にうまく説明できない。

対策)厚生労働省が提供する周知物で患者に説明することで、対応できた。

厚生労働省のページを参考にしてみてください。

HPKIカード(電子署名について)

電子処方箋の対応をする時には、電子署名をする薬剤師個々がHPKIカードを申請する必要があります。(イメージは電子版のハンコ)

薬剤師の場合は、日本薬剤師会がHPKIカードの発行をしておりますが、補助金5,500円差し引かれます。なお、補助金であるため、期限内でなければ、貰えない点は注意しましょう。

なお、この補助金は、今後変更になる可能性もあるかもしれませんが、現状は令和5年3月31日までとなっております。

電子処方箋導入への補助金について

元々は、令和4年度(〜令和5年3月31日まで)に導入した場合の補助率に比べ、令和5年度(令和5年4月1日〜令和6年3月31日まで)の補助率は低く設定されていましたが、見直されました。

https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001037729.pdf

令和5年度も令和4年度同様の補助率となりました。

最後に

「新しいことをする時は、みんな新人。」

電車にあった宙吊り広告で見た時に、良い言葉だ、、、と思ったことがあります。

電子処方箋に慣れている人は誰もいません。みんな不安でいっぱいと思いますが、一つずつ確認していきましょう♪

旬な話題に触れてみた代表コンサルタント、薬剤師の鈴木素邦でした。

弊社では、無料相談を承ってます。どこから相談して良いかわからないなどでも、社内努力でできること、コンサルが入った方が良いことなどの診断もしますのでお気軽に使って下さいね。

執筆者

代表コンサルタント
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有限会社クラヤ代表取締役
クラヤコンサルティング代表
薬剤師・経営学修士(MBA)
鈴木 素邦

薬局の実務、組織活性化の実務経験を活かした薬局コンサルタント。
経営戦略人事組織採用サポート)、店舗開発、運営まで幅広く、会社の状況に合わせたオーダーメイドのご提案をしています。

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