(薬局経営者向け)薬剤師新卒採用〜経営の鍵に!

薬局経営コンサルタントの鈴木素邦(そほう)です。

大谷翔平のファンとしては、オールスターに2年連続で選ばれて嬉しいですね!

ちなみに私は、投げるのも、打つのも全然上手くなく、応援専門です💦

今日は、「新卒採用と経営」を考えてみようと思います。

コロナ禍の影響もあり薬剤師の有効求人倍率が下がってきたと言われていますが、令和3年度の平均は、1.91倍※です。薬剤師は、女性の割合が多い職種ですから、ご家庭ではお母様をされている方も多く、17時以降に関しては、働いている人が不足する傾向が見られます。

※参考資料:厚生労働省 一般職業紹介状況について 職業別一般職業紹介状況[有効求人倍率](常用(含パート)第21表の7)

薬剤師の採用費は、店舗技術料で考えるとどの程度のインパクト?

1人の薬剤師を採用するとなると、ハローワーク等から採用できれば良いですが、大抵は有料職業紹介を持ったエージェント中心ですよね。

エージェントには、年収の30%程度を支払わなければならないため、年収500万円のベテラン薬剤師クラスを探すとなると、150万円程度の仲介手数料を支払う必要が出てきます。

では、ざっくり150万円を捻出するために、計算してみました。

前提)1,000枚/月、技術料2,300円@処方箋、薬剤師1.5人(22日営業で30枚@1人)、医療事務2人

項目金額
技術料(店舗収入)230万円
薬剤師人件費(1.5人)70万円
医療事務人件費(2人)50万円
賃貸料、リース代、諸経費50万円
間接部署費用30万円
採用費・新規投資・融資返済に回せる金額30万円

(補足)

ざっくりで算定していますので、ご自身の薬局の数値で確認をしてみてください。賃貸料がかかる物件か、自社所有物かどうかで、差はあると思いますが、ある程度のモデルになると思います。ちなみに、間接部署費用は、オーナー取り分や店舗以外の部署の費用です。1店舗当たり3000万円の投資をすると仮定するときの、10%弱の利回りで計算しました。

採用費150万円を身近な処方箋枚数や加算で捉えてみると、下図になります。

項目金額(150万円)
処方箋(230点/枚と過程)652枚
地域支援体制加算1(+39点)3846回算定
地域支援体制加算2(+47点)3191回算定
かかりつけ薬剤師指導料(+25点と過程)6000回算定

頭の中でわかっていても150万円という金額の重みが店舗の加算等に分解するとすごいことが実感してきますね。

経営者だけでなく、店舗の運営者は、この数値感覚を頭に入れておくことがおすすめです。

大手企業と、中小企業の差〜採用と報酬について〜

大手企業と中小薬局の特徴

 大手薬局中小薬局
人件費(一人当たり)安い高い
研修多い少ないもしくは、OJTのみ
処方箋の単価低い高い
交渉力、採用力高い低い
1店舗当たりの利益高い低い

薬局以外の業界をみてみると、値決めを企業で決めることができます。

しかし、我々の業界は値決め(処方箋単価の決定)が自社でできません。

ご存知の通り、厚生労働省が調査を繰り返し、診療報酬改定を2年に1回行っているからです。なお、中小薬局は、調剤基本料1は大型チェーン店よりも調剤診療報酬の調剤基本料1や地域支援体制加算などが取りやすいため、技術料が高く有利になりやすいためです。

処方箋単価が中小>大手にも関わらず、厚生労働省によると1店舗あたりの利益は、大手>中小になってしまいます。

1店舗あたりの粗利益(技術料)は中小薬局が良いのに、営業利益になると逆転しているのは、どんな理由なのでしょうか。

一番大きいのは、人件費のポイントであると思います。なぜならば、大手薬局の店舗薬剤師は、若い薬剤師中心ではないでしょうか。

1店舗あたりの人件費は、推測ですが年間1000枚処方箋程度であれば、人件費が100万〜150万円の差が出るのは予想に難しくありません。

薬局経営者の方に大手と中小の差はなんだ?とご質問を頂きますが、私は「戦略」の差だと思います。

戦略と言うと、小難しいことを言うコンサルですね!との声が聞こえてきそうですが、(苦笑)

「採用」の捉え方が重要だと思います。

特に、中小薬局が勝負をかけるポイントは、「新卒採用」をすべきだと思います。

新卒採用VS中途採用

新卒は、採用後にも手間暇かかかるし、成長にも時間がかかるじゃないか!との声も聞こえてきそうですが理由は下記の表にまとめます。

 新卒採用中途採用
採用までの期間や手間手間多い 時間がかかる手間少ない 時間は短い
採用後の戦力すぐに戦力にならない即戦力
人材への報酬低い高い
採用による会社の成長度見込めるあまり見込めない

ここで大事なのは目に見えませんが、新卒採用は、手間がかかる分、会社が採用に向けて時間やお金をかけなければなならないポイントが多くあります。

具体的には、会社のPRポイントを作成したり、採用基軸をまとめるための人事理念の作成、人事評価制度を確立したり、新卒採用までに店舗あたりの利益体質を上げていく(地域支援体制加算)を取れるようにしておくなどです。

この手間が、会社を組織化させていくことに繋がるのです。

この手間となる作業も、やり方を工夫すれば非金銭的報酬として、従業員のやりがい(社員満足度)にもつながり、会社の将来を明るくします。また、会社の理念にあう人を採用できれば、会社も発展します。

経営者目線で立つと、会社の組織化や社員モチベーションは、数値等では中々見えない部分なので投資を敬遠される気持ちもわかります。

しかし、見えない所の価値が財務体質に関わることも、事実としてご理解ください。

薬剤師新卒採用への道〜

最初は、財務体質を高めていきましょう。

新卒採用を通じて、会社の価値を高めていこうとしても、ビジネスですからやはりキャッシュがかかりますから、まずはお財布を膨らませる方法を行うことが第一です。

オススメは、加算(特に地域支援体制加算)を取れるような組織体制、既存患者様が脱落しないような数値上を絡ませた戦略を整えていきましょう。

もちろん、新規患者様の増患することは重要ですから取り組むのはとても素晴らしいことです。

ですが、新規患者様を増やすためには、手間の割にそんなに簡単には増えませんから、比較的取り組みやすい方法としてオススメには上記を書きました。

同時に、従業員満足度を高めていきましょう。

従業員満足度が高くないと、離職率が上がることにつながりますから、既存社員さんの声をしっかりと聞いてやりがいの溢れる会社づくりが重要です。

多くの研究では、従業員満足度は、成果の先行指標の一つと考えられています。

従業員のモチベーションを上げることは、会社の努力でできるポイントの一つです。

ただし従業員満足度を上げるために、従業員を迎合することとは、別の意味です。

一緒に困難を乗り越えて、達成感、連帯感、自己成長を味わっていくことが目標になります。

なお、社員さんから縁故採用(リファラル採用)が出てくれば、従業員満足度が高まっている証拠だと思います。

薬局実習生対策をしましょう。

調剤薬局は、インターン募集をあちこちにしなくても、実習生が来ますよね。

薬局の中で、実習生が集まりやすいようにし、どのように実習生良いと思ってもらえるのか徹底して考えて、対応をしていくのがポイントになると思います。

特に薬局オリジナリティーやお客様扱いするのではなく、雑務をお願いするわけでもなく、実務を意義を伝えながらどんどん経験させることは重要であると思われます。

弊社へのお問い合わせ

弊社の得意な人事評価システムのコンサルティングでは、非金銭的報酬を磨いていくことを主軸に置いて設計しています。自社で色々取り組んでみて上手くいかないとか、コンサルの目線で対応を希望される方は、お問い合わせフォームからご連絡くださいませ。なお、コンサルティングを受けるまでの流れについてのご質問で多く頂くエリアは、弊社は、千葉にありますが、全国の保険薬局様の担当をしております。

どこかでお会いできることを楽しみにしています。

これから夏本番ですが、暑さに負けずに張り切っていきましょう!!

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